2016.11.01 企画

クリエイターとしての社会貢献とは?

Hiroki KamadaHiroki Kamada

海外のNPO・NGOのデザインや動画を見たことがあるでしょうか?
Charity Waterをはじめ、レベルの高いものが非常に多いです。

こういったものを作りたいと考えているクリエイターの方は多いのではないでしょうか。
そう考えた時、「本業とどう成り立たせるのか」「そもそもどうやってやればいいのか」などわからないことだらけですよね。

今回Vookは、「very nice」という仕事の半分を非営利法人のために費やすブランディングデザインなどのコンサルティング会社を取材しました。映像分野ではありませんが、同じクリエイティブな業界での活動は何かヒントになることがあるのではないでしょうか。

very niceのPRO-BONOとは?

仕事の半分を「タダ」で行う、なんてことを考えたことがありますか?

週末を献上してボランティアをするのではなく、仕事の一環として本当に「タダ」で他人を助けるために会社として仕事を請けるという意味です。

ロサンゼルスにあるデザインコンサルティング会社「very nice」はPRO-BONOと称して、会社の仕事の半分を小さいNPOを助けるためのコンサルテーションとして無料で行っています。

very niceからコンサルなど様々なブランディングデザインのアドバイスや実際のサービスを無料で受けられるようになるには、正式にNPOとして登録していることが前提です。その後、活動の内容などの審査があり、PRO-BONOの対象として認定されて初めてvery niceからスポンサーを受けることができます。

PRO-BONO (プロボノ)とは、特殊技能を使ったボランティア活動のようなものです。言葉の意味はPublic Good(=公共の利益)です。very niceの創業者であり、CEOのマシュー・マノス(Matthew Manos)氏は、PRO-BONO活動をいかにしてビジネスの一部に組み込んだかについて、「How to Give Half of Your Work Away for Free」にまとめています。

この本、なんとオンラインでダウンロードして無料で読むことができます。本に対する良心的な寄付は募っていますが、それでもタダで読みたい方は是非読んできてください。(英語)

また、very niceの実績は素晴らしく、クライアントはGoogleやUNICEF, その他多くの大手企業のブランディングやマーケティング、そしてデザインの仕事を引き受けています。今回は、そのマシュー・マノス氏に日本で初めてVookがインタビューをすることができました。

マシュー氏の詳しいプロフィールについてはこちらをどうぞ。(残念ながらまだ英語のみ)

成功の鍵は”他人を助けること”

Q: どうしてあなたのビジネスモデルや過去の経験・知識を共有しようと思い立ったのですか?

マシュー: 人生は、知識や経験を自分だけのものにしておくには短すぎます。私自身の価値はそれほど高くありません。それとは対照的に、集合体としての社会には大いなる価値があります。知識を全ての人に公開することや誰でも使えるリソースを生み出すことによって、人々が協力し合うことが出来る新しい共同体を生み出し、世界を変えることができます。

Q: 仕事とプライベートはどうやってバランスをとっているのですか?

マシュー: 私の場合、仕事とプライベートは同じなんです。仕事として何かを行う場合は、厳しいルールを自分に課していますが、それ以外の時間もvery niceがどうしたらさらに良い会社になるかを考えない日はありません。

Q: クライアントと仕事をする上で大切にしていることは何ですか?

マシュー: とても大切なことなんですが、クライアントが私たちと仕事をした後で、何か新しいことを学んだ、という実感を感じているかどうかです。very niceでは、未来への遺産を残すことに心血を注いでいます。その結果、クライアントのビジネスのための新しい解決策や私たちのクライアントに対するアドバイスは長期的な視野を持ってデザインされているのです。

Q: クリエイティブでいるためにどんなことをしていますか?

マシュー: 私の周りの世界を観察することで、私はクリエイティブなインスピレーションを得ます。私はこの世界が、いかにヘンテコなところで、それでいて機能していることに驚かされます。私の観察は大抵の場合、もの書きを通して表現されています。特に詩です。クリエイティブな仕事をする上で自分の想像力を発散するための新しい方法として、ここ数年の間に身につけました。

Q: Vookもまた、インディーズのアーティストたちが知識を共有し、お互いを助け合うことで、さらに良いアート作品を生み出すことができるプラットフォームです。

マシュー: Vookのことについて話を聞きましたが、大変素晴らしいアイデアですね。インディーズのアーティストたちは特に孤独を感じることがあると思います。このプラットフォームはみんなを繋げることができます。そうすることで、みんながお互いに学ぶということができるのだと思います。

Q: クリエイティブな業界で起業し、成功するために、最も大切なことは何ですか?

マシュー: 成功の鍵は他人を助けることです。周囲にもっと寛大になって、誰もがあなたにアクセス出来ることで、周りの人たちの成功を手助けすることができます。そうすることで、あなたの周りには感謝している人たちでいっぱいになるでしょう。そんな人たちはあなたの成功を全力でサポートしてくれると思いますよ。

まとめ

お互いを助け合い、相手が自分から何かを学べるようにと願って仕事をしてきた会社は、普段の仕事のサイクルの中に「助けること」を取り入れているのですね。

彼は先月、新しく「Toward A Preemptive Social Enterprise」を出版しました。この本は、社会への慈善活動をどうやってビジネスモデルに落とし込み、起業するかを様々なアングルから学べる手引き書となっています。

日本語はまだありませんが、英語でも読んでみたい方は是非読んでみてはいかがでしょうか?

記事のシェア

Hiroki Kamada

Hiroki Kamada

南カルフォルニア大学卒業 Hollywoodで2011年、Prodigium Picturesという制作会社を設立し、以来自社で映像ディレクターをやっています。アメリカの最先端の情報に詳しい。

more

最新情報をお届けします

@VookJp Vook #動画制作ノート
Hiroki Kamada

Hiroki Kamada

南カルフォルニア大学卒業 Hollywoodで2011年、Prodigium Picturesという制作会社を設立し、以来自社で映像ディレクターをやっています。アメリカの最先端の情報に詳しい。

more

記事のシェア

  • Facebookでシェアする
  • Tweetする

映像制作に関わる人のための ポートフォリオ共有サービス

イベント情報