2016.11.22(最終更新日: 2016.11.30) 準備

RAID構成の決め手は、速度を取るか保全性を取るか

Vook編集部Vook編集部


この記事は、11/11開催のVideographer’sNightの内容を一部編集したものです。
今回のテーマは『ビデオグラファーのためのデータ管理』。
G-TechnologyでおなじみのHGST様から『データ保全のために大事なこと』『RAIDシステムの仕組み』などについてお話していただきましたので、内容を抜粋し、数回の記事に分けてお送りいたします。
前回の記事『データ管理の大事なキーワードは「3-2-1」』

前置き

データ管理をする時に外付けハードディスクは必須で、単体のハードディスクを何個も持って管理をしている人も多いかもしれません。ですが、そのデータが飛んでしまうと損失はとても大きいですよね。

そこで、より安全にデータを守るために知っておきたいのが「RAIDシステム」です。複数のハードディスク同士をつなげてデータのバックアップを二重、三重にとっておくことができるので、データの保全性を大きく向上することができます。

この記事では、そのRAIDシステムについて、その仕組みやメリット・デメリットについてお話しいただいた内容をまとめてお送りいたします。

RAIDについて


RAIDを組む目的は、データ転送速度を出す保全性です。RAIDの訳を見ると面白いのですが、要は安いドライブでも固めて保全性と保っておけば必要に応じて交換していけばなんとかなるだろうという発想に基づいています。

RAIDの種類

RAIDの中には0,1,2,3,4,5,6とありますが、2,3,4はほとんど使えず世の中に出てこないので、ここでは0,1,5,6について挙げています。また、1と0を組み合わせたり5と0、6と0を組み合わせたりとかして10,50,60というのも存在しますけども、ここまでくると大がかりになってくるので話が変わってくると思います。

ということで、今回はRAID0,1,5,6あたりを中心にお話していきます。
ちなみに、非構造化データ(Object Storage)とは、各クラウドサービスでデータを保存しているデータセンターで用いられている形式です。

RAID0

解説

例えばドライブを4つつなげた場合、同時に4つにデータを書いて、同時に4つからデータを読むということになる。つまり、スピード4倍。ただ、オーバーヘッド(処理を行うために間接的にかかるコスト)があるので、2割減くらいになる。

メリット

ストライピング(=直列)でつなげるので、ドライブをつなぐほど処理スピードが上がる。

デメリット

つなげたドライブのうち1つでも壊れるとデータ修復ができない。

RAID1

図解

左図のように緑のデータを書く場合、必ず1つデータを書き込めば2つのドライブに保存されるようになっているから、コピーし忘れがない。
右図のようにデータを2つのドライブにミラーリング(Mirroring)することで安全性を保つ。

メリット

RAID0と逆で、データのコピーが必ず作られるので安全

デメリット

ドライブを2つ以上必要とし、データ自体はその半分の容量しか使えないため費用がかかる。

RAID5

図解

オススメの1つ。図では4台で構成しているが、実際のデータは3つ分。3つのデータに対して修復するためのキーワード(パリティドライブ)をつけるという風にしてデータを書いていく。そのキーワードは1つのドライブにデータを集中させるのではなくて、入れておく位置を4つのドライブに分散させている。

右図で説明すると、A1〜D1、A2〜D2、A3〜D3という3つのデータがあって、それに対して修復用のキーワードのデータ(Ap、Bp、Cp、Dp)が4つのドライブに分かれているということ。
以上を表したのが図下部の数式で、虫食い算のように「1+◯+9=10」となっている。この◯が壊れたデータを指していて、◯の答えがわかっているから、元のデータを修復できるということ。

メリット

ドライブが1つ壊れても他の3つのドライブから元のデータを修復できる。
修復中は転送レートが落ちるが、データはちゃんと読み込める。

デメリット

2つ以上ドライブが壊れた場合、データの修復ができない。

RAID6

図解

RAID5と同様にデータ容量は3つ分だが、修復用の元データを2つ(p,q)用意するのでより安全性を高めることができる。
RAID1(ミラー)の場合、ドライブ2つに対してデッドコピーが半分を占めるのでユーザーエリアは50%。RAID5の場合、3/4を使えるので75%。
RAID6は3/5で60%だから、ユーザーエリアをそこそこに使えて、保全性を高める形と言える。

つまり、どれだけ保全に気を使うのか、それともその辺は構わないと判断するかによってこの環境まで作るかが決まってくる。

メリット

3つのドライブはストライピングになるから転送速度が約3倍で、スピードと保全性、冗長性を兼ね備えた環境を作ることができる。

デメリット

必要なドライブの数が増えるので、費用がよりかかってくる。

RAIDシステム構築の判断基準

全体でどういう構成を取ればいいのかは、皆さんがお使いの環境、必要とするスピード、それから容量を合わせて、お財布と相談、となってくるわけです。

ドライブを複数使う時に気をつけたいこと


余談ですが、複数のドライブを使う場合、熱処理、振動処理が結構大事になってきます。1台、2台では問題ありませんけども、4台以上まとめてお使いになるとドライブが中で揺れてるんですね。ドライブ全体で700gで、それが4つ、8つと一斉に揺れると、ドライブが振動で不安定な状態になります。そうした温度の変化や振動があると、データを書き損ねます。これがエラーの元を作ることにもなるので、注意が必要です。

逆に、データを書くときに安全に書いておくと読むとき絶対大丈夫ですので、書くときはなるべく安定した状況がベストです。これは外でやるときも一緒で、現場で色々コピーを作られるときも、なるべく安定した環境で書いていただくのが良いかと思います。

この記事の続き 『快適なストレージ環境とスムーズなワークフローの作り方』

2016.11.22(更新日: 2016.11.30) 準備

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